ベビーベッドはいつまで使う?あると便利なケースや卒業後を解説

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2024/04/05

産前産後は、何かと物入りな時期。赤ちゃんのために十分な環境は整えてあげたいけれど、無駄な出費は抑えたい…というのが、パパやママの本音でしょう。洋服やおむつのほか、沐浴や授乳に必要な物は購入するとして、悩むのがお出掛け用品や寝具などです。中でも、使用する期間が限られていて、スペースを要するベビーベッドは、購入を迷う方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ベビーベッドを使う期間や必要性のほか、選び方などについて解説します。

ベビーベッドの対象月齢は、生後24ヵ月までが一般的

そもそもベビーベッドは、いつまで使うものなのでしょうか。国内のベビーベッドの多くは、原則として0~24ヵ月の赤ちゃんの使用を想定して作られています。そのため、標準的なサイズのベビーベッドの場合、推奨される使用期限は生後24ヵ月までであることが多いでしょう。
ただし、ミニサイズのベビーベッドなどは、推奨使用期間が異なる場合がありますので、購入時に確認する必要があります。

なお、標準的なサイズのベビーベッドで、赤ちゃんが24ヵ月未満であっても、ベビーベッドを卒業する場合もあります。主に、下記のようなタイミングで、ベビーベッドを継続するかどうかを判断する家庭が多くあります。

・「寝返り」が始まる生後6ヵ月くらい
個人差はあるものの、生後4~6ヵ月くらいになると、赤ちゃんは寝返りをするようになります。上向きからうつ伏せになるだけでなく、中には寝返りを繰り返して移動していく赤ちゃんも。何度もベッドの柵にぶつかったり、手足が柵から飛び出したりする場合は、布団やマットレスに切り替える家庭もあります。

・「つかまり立ち」が始まる生後8ヵ月くらい
生後8ヵ月くらい経ち、つかまり立ちが始まる頃になると、ベビーベッドの柵につかまって立つようになることが増えます。柵から身を乗り出して下を覗き込むような動きが出てくると、転落する危険性を感じてベビーベッドの使用をやめるケースも見受けられます。

ベビーベッドが必要かどうかは、生活スタイルや考え方によりけり

ベビーベッドがあったほうが良いか、なくても良いかは、各家庭の生活スタイルや考え方によって異なります。ここでは、ベビーベッドがあると便利なケースと、ベビーベッドが不要なケースについて見ていきましょう。

ベビーベッドがあると便利なケース

ベビーベッドの一番の魅力は安全性だと感じている方も多いですが、ほかにもさまざまなメリットがあります。どのようなシーンで「ベビーベッドがあって良かった」と思うのかご紹介しましょう。

・安心して眠ることができる
赤ちゃんをパパ・ママやほかのきょうだいと並んで寝かせると、知らないうちに覆いかぶさってしまうことがないとはいえません。また、大人用のベッドでは、赤ちゃんが転落する危険性もあります。ベビーベッドを使用することで、睡眠時の事故のリスクを減らし、安心して夜を過ごせるのが大きな魅力といえます。

・衛生面でも安心
床に布団を敷いて寝ていると、ほこりやアレルゲンが気になる方もいるでしょう。その点、高さがあるベビーベッドに赤ちゃんを寝かせれば、ほこりやアレルゲンに近づけないようにすることができます。

・赤ちゃんのお世話がスムーズ
慣れない授乳や抱っこで、肩こりや腰痛に悩まされる方も少なくありません。ベビーベッドなら、しゃがむことなくお世話をすることができ、腰への負担は軽くなります。
赤ちゃんの頃は、こまめなおむつ替えや着替え、抱っこなどのお世話が多い時期です。特に体が回復途中のママにとって、楽な姿勢でお世話できることは大きなメリットといえるでしょう。

・小さなうちから一人で眠る習慣付け
早くから「ねんねトレーニング」をしたいという家庭の場合、ベビーベッドを活用するケースが多くあります。
日本の場合、赤ちゃんは添い寝のイメージがありますが、外国では生まれてすぐに親と寝室を分けることは珍しくありません。これには、赤ちゃんを「一人の人間として尊重する」「自律性を高める」といった理由や目的があるようです。

・リビングに置けば、日中も目が届く
家事をしているあいだ、赤ちゃんをどこに寝かせておくかは悩み所。特に、やんちゃな上の子やペットがいる場合、できれば目の届くリビングで寝てほしいものです。リビングにベビーベッドを置いて寝かせれば、柵で赤ちゃんを守りながら家事に専念できます。

ベビーベッドがなくてもいいケース

一方、ベビーベッドが不要に感じるのは、下記のようなケースです。

・部屋が狭い
ベビーベッドは大きいため、どうしても場所をとります。部屋が狭いと、ベビーベッドを置くことで生活動線が遮られたり、お世話がしにくくなったりする可能性があります。
また、物が多い場所にベビーベッドを置くと、万が一、物が倒れてきた場合は危険です。スペースが確保できなければ、無理にベビーベッドを置く必要はありません。

・パパとママが布団で寝ている
パパとママが布団で寝ていて、赤ちゃんをベビーベッドに寝かせる場合、夜中に赤ちゃんが泣くと毎回布団から出て立ち上がり、お世話をすることになります。赤ちゃんの様子をすぐに確認できないので、不便に感じる方もいるでしょう。

・引越しが多い
引越しが多い家庭や、近々引越しをすることがわかっている場合は、コンパクトにたためるタイプのベビーベッドがおすすめです。

なお、ベビーベッドを購入するか迷って、便利なレンタルサービスやリサイクル品を活用しようと考えている方もいるでしょう。レンタルサービスは、必要なときだけ使えることと、レンタルで使い勝手を確かめてから購入を判断できるのが利点。ただし、繰り返し複数の方が使用していることを考えれば、経年劣化や管理状態によっては危険を伴うものもあるので注意したいところです。

また、国内のベビーベッドは「PSCマーク」や「SGマーク」といった厳しい安全基準をクリアして販売されていますが、2019年11月15日付けでベビーベッドの安全基準が見直されて新基準が適用されています。リサイクル品などの場合は、旧基準のベビーベッドの可能性もあるため、製造年の確認が必要です。
こうしたことから、最新の安全基準を満たしたベビーベッドを購入することが安全面でも安心といえます。

ベビーベッドを用意する時期

ベビーベッドを使ってみようと決めたら、いつまでに用意すればいいのでしょうか。出産が早まる可能性を考えると、できれば予定日の1ヵ月前から2週間前までに用意するのが望ましいです。
特に、実家が遠方で里帰り出産を予定している場合は、部屋の準備を自分で進めるのが難しいことも考えられます。実家のどの部屋でどのように過ごすかをイメージして家族と共有し、予定日の1ヵ月前までには準備を終わらせておくとスムーズです。

また、自宅で産後を過ごす場合であっても、出産前に実際にベビーベッドを部屋に置いてみて、ほかの家具との配置を考えたり、ベビーベッドの向きを調整したりするなど、予定日の2週間前までに環境を整えておくと安心です。

ベビーベッドのサイズ

ベビーベッドは標準的なサイズのほか、部屋や用途に合わせて標準サイズよりも小さなサイズもあります。ただし、サイズによって対象月齢も異なるので、注意が必要です。ここでは、ベビーベッドのサイズについて見ていきましょう。

標準サイズ(内寸約120cm×70cm)

標準サイズのベビーベッドはごく一般的なサイズで、ベビー布団セットの敷き布団がピッタリ入ります。縦横に十分な余裕があり、生まれてすぐから生後24ヵ月頃まで使えるため、長く使用することを想定している方におすすめです。
また、標準サイズのベビーベッドも布団セットも種類が多いので、パパやママのイメージに合ったベッドや布団を選びやすいというメリットもあります。

ミニサイズ(内寸約90cm×60cm)

ミニサイズのベビーベッドは、標準サイズよりも小さめで、生後12ヵ月くらいまでの使用に適しています。ベビーベッドを使いたいけれど設置スペースに余裕がない場合はもちろん、リビングなどでの昼寝用、里帰り期間中の使用など、用途に合わせて設置するという使い方もあります。

ベビーベッドの高さ

ベビーベッドの種類は、サイズの違いのほか、床板の高さによるタイプ分けがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

ハイタイプ

床板の高さが、床から70cmくらいあるベビーベッドがハイタイプといわれるもの。立ったままの姿勢で赤ちゃんを抱き上げたり寝かせたりと、楽な姿勢でお世話ができます。日頃のお世話もベビーベッドで対応する場合はハイタイプがおすすめです。

ロータイプ

ロータイプは、床板の高さが最上段でも45cm程度の低いタイプ。寝室に置く場合におすすめです。ベビーベッドの高さが大人用ベッドの高さと近いため、寝室でベッドの横に設置することで、すぐに赤ちゃんの様子を確認することができます。

ベビーベッドの選び方

Beautiful nursery interior with white chest of drawers

ベビーベッドは、小さいサイズであってもスペースが必要な家具です。使ってみて後悔しないよう、事前に選び方のポイントを確認しておきましょう。ここでは、ベビーベッドを選ぶ際の、3つのポイントをご紹介します。

置きたい場所に合うか

どんなに気に入ったデザインのベビーベッドでも、サイズや高さが合っていないとお世話はしにくく、赤ちゃんに危険が及ぶこともあります。置きたい部屋や場所を決めたらサイズを測って、適したサイズのベビーベッドを選ぶことをおすすめします。
また、場所に合わせて高さも考えておきましょう。例えば、寝室に置く場合はロータイプで様子を見やすく、リビングではハイタイプでお世話をしやすく、など置く場所によって高さ選びも異なります。

使いたい期間に合うか

ベビーベッドによって、推奨される使用期間は異なります。いつまでベビーベッドで寝てほしいかを考えて決定しましょう。また、里帰り中の短期間だけ使用する場合は、期間に合わせてミニサイズでも十分です。

欲しい機能・仕様があるか

ベビーベッド選びの際は、機能面もチェックしたいポイントです。ここでは、主なベビーベッドの機能をご紹介しますので、必要な機能があるかどうかを確認しましょう。

・柵の開閉の仕方
柵の開閉の仕方は、スライドタイプやツーオープンタイプなどがあります。

・収納棚の有無
ベビーベッドによっては、下段に収納棚がついているものがあります。おむつや着替えなどのお世話に使うアイテムの収納にも便利です。部屋の収納やお世話の動線を考えて選びましょう。

・キャスターの有無
昼はリビング、夜は寝室といったように、室内で赤ちゃんの居場所を変更したい場合は、キャスター付きのベビーベッドが便利です。キャスターのロック忘れには注意しましょう。

・サークルとして使える
ベビーベッドとしての使用を終えたら、ベビーサークルとして活用できるものもあります。

ベビーベッドと合わせて用意したいもの

続いては、ベビーベッドといっしょに用意したいものをご紹介します。赤ちゃんとパパ・ママが快適に過ごせるよう、必要に応じて用意しましょう。

ベビー布団セット

布団は素材やデザインも大切ですが、まずは使用するベビーベッドのサイズに合うかどうかをチェックしてください。敷き布団は、赤ちゃんが眠るのに最適なベビー用の固綿敷き布団、またはマットレスがおすすめです。また、赤ちゃんは汗かきなので、丸洗いできる布団だとより良いでしょう。ちなみに、枕は新生児には使いません。使用する場合は、首が座る3~4ヵ月頃からが一般的です。

スリーパー

スリーパーは、パジャマの上に着せる寝具のこと。はだけることがないため、夏は寝冷え防止、冬は防寒として活躍します。

ベビーモニター・ベビーセンサー

赤ちゃんを別室で寝かせる場合や目を離す時間があって心配な場合は、音や動きを感知してくれるベビーモニターやベビーセンサーがあると安心です。離れていても様子を把握できます。

ベビーベッドを卒業したらどこで寝る?

ベビーベッドを卒業した後は、生活スタイルや授乳の仕方に合わせて赤ちゃんの寝る場所を決めます。ベビーベッド卒業後の赤ちゃんの寝場所について、よくあるパターンをご紹介します。

ベビー布団を敷いて寝かせる

パパ・ママが布団で寝ている場合は、赤ちゃんのベビー布団を並べて敷いて寝かせることが多いでしょう。赤ちゃんの寝返りが心配なら、ベビーサークルで囲むなどしてください。

キッズベッドを使う

大人のベッドより小さめのキッズベッドを購入する家庭もあります。柵がついているキッズベッドなら、転落する心配がなく安心です。

同じ布団で寝る

大人といっしょの布団で寝るスタイルは、母乳の場合、ママの負担が少ないのがメリット。ただし、大人用布団での窒息には注意が必要です。布団をはらいのけられない時期はリスクが高くなります。

同じベッドで寝る

大人と同じベッドで寝る場合もあります。ただし、同じ布団で寝るのと同様、大人用の布団による窒息の危険があるのに加えて、転落の危険があるため、0歳児にはおすすめできません。布団をはらいのけられるようになったら、柵をつけるなど、転落防止を徹底しましょう。

ベビーベッド卒業後の使い道

使い終えたベビーベッドは粗大ごみとして処分せずに、活用する方法もあります。ベビーベッド卒業後の主な使い道は、下記のとおりです。

<ベビーベッド卒業後の活用法>
・ベビーゲートやベビーサークルの代わりに使用する
・おむつなどを置く物置として使用する
・友人や親戚などに譲る
・机や遊び場としてリメイクする
・リサイクルに出したり、売ったりする(最新の安全基準が適用されているベビーベッドの場合)

赤ちゃん就寝時の注意点

消費者庁によれば、0歳児に圧倒的に多いのが窒息事故で、タイミングとしては就寝時が多くを占めています。うつ伏せでは寝かせないことや、顔の上に布団がかからないようにするなど注意しておきましょう。また、一時的とはいえ、ソファーなどに寝かせることは転落のおそれもあり危険ですので避けてください。

0~1歳くらいまでの期間は、睡眠時にベビーベッドを使用することで、窒息・転落など避けられる可能性があります。国内で販売するベビーベッドには、安全基準に合格した証である「SGマーク」と「PSCマーク」が必ず表示されていていますので、これらのマークのついた商品を選べば安心です。
ただし、ベビーベッドの対象年齢を守って適切に使用した上で、ベビーベッドの中に窒息する可能性が高いものを置いていないかの確認を怠らないよう気をつけましょう。
また、赤ちゃんに限ったことではありませんが、地震対策のため、周辺の家具はしっかり固定することをおすすめします。

ベビーベッドを活用し、事故を防いで快眠を

ベビーベッドは、赤ちゃんの快適な睡眠のためにも、スムーズなお世話をする意味でも有用なアイテムです。一般的な標準サイズのベビーベッドは生後24ヵ月頃まで使えますが、実際にいつまで使うかは赤ちゃんの成長度合いや家庭の考え方によります。それでも、赤ちゃんが長く過ごす場所であることに変わりはありません。
安全性も考慮しながら、住宅事情や目的に合ったベビーベッドで、赤ちゃんと家族のすこやかな睡眠を守りましょう。

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