チャイルドシートは何歳まで必要?守らなかった場合はどうなる?

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2023/10/25

子どもの命を守るために重要なチャイルドシート。子どもとの楽しいドライブでは欠かせないアイテムです。ただ、ママ・パパの中にはチャイルドシートを使わなきゃいけないことは分かっているけれど、「何歳まで必要?」「使用義務を守らなかったら、どうなるの?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

本記事ではチャイルドシートが何歳まで必要なのか解説した上で、チャイルドシートの使用状況・使用しないリスクなどをお伝えします。

チャイルドシートの種類や切り替え時期・選び方のポイントも紹介するので、購入を検討されている方は参考にしてみてください。

チャイルドシートは何歳まで必要?

法律でチャイルドシートの使用が義務付けられているのは、6歳未満の子どもです(道路交通法第71条の3第3項)。つまり、0〜5歳の子どもを乗せて自動車を運転する際には、チャイルドシートを使用しなければなりません。

では、6歳をすぎた子どもはチャイルドシートを使用しなくてもいいのかというと、それは違います。なぜなら、自動車のシートベルトは大人向けに設計されており、十分な安全効果を発揮するには、身長が140cm以上必要なためです。

2008年より後部座席でもシートベルトの着用が義務付けられています。身長140cmに満たない子どもが自動車のシートベルトを使用すると正しい位置で着用できません。そのような状態で事故に遭い大きな衝撃を受けると、首や内臓に大きなダメージを受けてしまう危険性が高まります。

法律上の着用義務は6歳未満ですが、6歳をすぎていても、身長が140cmになるまではチャイルドシートの使用が推奨されています。

使用義務を守らないとどうなる?

チャイルドシートを使用せずに6歳未満の子どもを車に乗せていても、罰則はありません。

ただし、「幼児用補助装置使用義務違反」として交通違反点数が1点加算されます。

刑事罰や罰金はありませんが、子どもの命を守るため、チャイルドシートは必ず着用するようにしましょう。

実際のチャイルドシートの使用・不使用状況

参照:警視庁 (チャイルドシートの使用状況について)

警視庁と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が実施した調査によると、全国平均のチャイルドシート使用率は74.5%にのぼることが分かりました。(令和4年4月22日〜6月30日のチャイルドシート使用状況)

また、年齢別の使用率は以下のような結果となっています。

・1歳未満:89.9%
・1〜4歳:76.7%
・5歳:53.5%

年齢が上がるにつれチャイルドシートの使用率は下がり、特に5歳児の使用率が他の年齢層と比べて低くなっています。

法律上のチャイルドシートの使用義務は6歳未満の乳幼児です。6歳未満の子どもを自動車に乗せて運転する際は、チャイルドシートを必ず着用するようにしましょう。

チャイルドシートを使用しないリスク

チャイルドシートを使用しない場合、どのようなリスクがあるのでしょう。

チャイルドシートを使用していない状態で事故に遭うと、車内で体がたたきつけられたり、車外に放り出されたりする可能性が高くなり、被害が拡大するおそれがあります。

また、身長140cm未満の子どもがチャイルドシートを使用せず、車のシートベルトを着用すると、肩ベルトが首にかかり、腰ベルトはおなかの位置まで上がることに。そのような状態でもし事故に遭ってしまい大きな衝撃を受けてしまうと、首や内臓に大きな損害を受ける危険性があるのです。

チャイルドシートを使用せず事故に遭ってしまったときの致死率は、適切に使用している人の約4.6倍というデータがあります。チャイルドシートで助かる命があります。「あのときチャイルドシートをしていれば…」と後悔することにならないよう、必ず使用するようにしましょう。

チャイルドシートが免除となるケースは?

使用義務があるチャイルドシートですが、6歳未満でも着用が免除となるケースがありますので、確認しておきましょう。チャイルドシートが免除となるのは以下の8ケースです。

1.座席の構造上、チャイルドシートを固定して使用することができないとき
2.定員内の乗車でチャイルドシートを使用すると全員が乗車できないとき
3.病気やケガなど子どもの身体状態によりチャイルドシートの使用が難しいとき
4.著しい肥満などの身体状態により適切にチャイルドシートを使用できないとき
5.チャイルドシートを使用したままでは授乳等の日常生活上の世話ができないとき
6.バスやタクシーに子どもを乗車させるとき
7.過疎バス(過疎地域で、市町村が運輸大臣の許可を得て行う自家用自動車の有償運送)に子どもを乗車させるとき
8.応急救護のため医療機関や官公署等へ緊急に搬送する必要があるとき

なお、「子どもがチャイルドシートを嫌がるから」は使用義務を守らなくていい理由には該当しませんので注意が必要です。チャイルドシートに座りたがらず子どもが泣いてしまうと、外してしまいたくなるかもしれません。しかし、チャイルドシートは万が一の事故から大切な命を守るための安全装置。子どもがチャイルドシートを嫌がっても、絶対に外さないようにしましょう。

チャイルドシートに座ろうとしない子どもには、ベビーミラーやおもちゃなどを使用するのも一つの手です。

チャイルドシートの種類と切り替え時期

チャイルドシートの種類は乳児用・幼児用・学童用の3種類に分けられます。以下ではそれぞれの特徴や使用時期を解説します。

種類身長体重年齢
乳児用ベビーシート70cm以下10kg未満新生児〜1歳くらい
幼児用チャイルドシート65〜100cm以下9〜18kg1〜4歳くらい
学童用ジュニアシート135cm以下15〜36kg4〜10歳くらい
参照:国土交通省 自動車総合安全情報 チャイルドシートの種類

乳児用|ベビーシート

乳児期に使用するベビーシートの目安は、以下の通りです。

・身長:70cm以下
・体重:10kg未満
・年齢:新生児〜1歳くらい

首がまだ据わっていない乳児期に使用するベビーシートは、寝かせるタイプです。ベビーシートは後ろ向き装着が原則。特に安全規則R129に適合したチャイルドシートでは、赤ちゃんの身長が76cm未満のうちは、後ろ向きに使用しましょう。後ろ向きに使用することで前方から衝撃があっても背中の広い面で衝撃を分散でき、交通事故発生時の体へのダメージを大幅に軽減できます。

幼児用|チャイルドシート

幼児用チャイルドシートの目安は、以下の通りです。

・身長65〜100cm
・体重9〜18kg
・年齢1〜4歳くらい

子どもの首が据わり、自分で座れるようになれば、幼児用のチャイルドシートへの交換時期です。幼児用のチャイルドシートは「前向き」で使用します。具体的にいつから前向きで使用するのか確認したい方は「チャイルドシートの前向きはいつから可能?切り替え時期を確認するには?」で詳しく説明しているので、ご確認ください。

体の動きが活発になると、チャイルドシートから抜け出してしまう子どももいます。肩ベルトの位置を子どもの成長に合わせて調整し、ベルトと体の隙間をカバーして飛び出さないように気をつけましょう。

体が大きい子であれば3歳を過ぎた頃から、チャイルドシートが体格に合わなくなることも。チャイルドシートから著しく頭が飛び出ていないか、体重は18kgを超えていないかどうかこまめに確認し、学童用ジュニアシートを早めに準備しておくことも大切です。

学童用|ジュニアシート

学童用ジュニアシートの目安は、以下の通りです。

・身長:135cm以下
・年齢:4〜10歳
・体重:15〜36kg

子どもの身長が100cmに達してくると、幼児用チャイルドシートのベルトがきつくなり、頭がはみ出すようになります。そうなったら学童用のチャイルドシートに移行しましょう。

学童用のジュニアシートの役目は、車に備えられている成人用のシートベルトを正しい位置で使用できるようにすること。座高を上げて背の高さを補い、腰ベルトの位置を子どもの腰部に合わせることで、成人用シートベルトを適正に付けられるようになります。

ジュニアシートは背もたれのあるタイプと、座面のみの2種類です。

なお、チャイルドシートの使用義務は6歳未満ですが、安全のために6歳以上の子どもでも身長が140cmに達するまではジュニアシートを利用するようにしましょう。

チャイルドシートの選びで検討すべきポイント

大切な子どもの命を守るために欠かせないチャイルドシート。どのような点に気をつけて選べば良いのか分からない方に向けて、チャイルドシートの選び方のポイントをお伝えします。

Eマークの有無

1つ目のポイントは「Eマーク」がついているかどうかです。現行の安全基準に適合しているチャイルドシートには「Eマーク」が添付されています。Eマークが添付されたチャイルドシートであれば、安心・安全です。

Eマークには対象の体重範囲やチャイルドシートの種類、装置を認可した国の番号(日本で認可された商品については「43」)、当該装置番号が記載されています。

販売されている商品の中には、安全基準を満たしていないチャイルドシートもあるため注意が必要です。チャイルドシートを購入するときは「Eマーク」が付いているかどうか確認してから購入してください。

なお、2012年6月30日以前に作られたチャイルドシートには、旧基準を満たした製品である「自マーク」が添付されていることがあります。

年齢や身長・体重

2つ目のポイントは現在の年齢や身長・体重に適したチャイルドシートを選ぶことです。子どもはすぐ大きくなるからといって、大きめのサイズを選ぶのは危険です。チャイルドシートは子どもの成長に合ったサイズを用意しましょう。

チャイルドシートの中にはパーツを取り替えるだけで乳児期から学童期まで、長い期間使用できるタイプもあります。そのようなロングユースタイプであれば、買い替えの手間を省け、経済的です。

取り付け方

3つ目のポイントは、チャイルドシートの取り付け方です。チャイルドシートには以下の2種類の取り付け方があります。

1.ISOFIX(アイソフィックス)取付
2.シートベルトで固定

ISOFIX取付タイプは、自動車のシートベルトを使用せず、チャイルドシートのコネクターと車の金具を繋げる取り付け方法です。金具同士でガッチリ固定できるため、安全性が非常に高いです。

2012年7月以降発売の車はISOFIXの取付装置を搭載することが義務付けられています。2012年6月以前に購入した車をお持ちの方は、ISOFIX取付タイプのチャイルドシートが使用できない可能性があります。対応車種であるかどうか購入前に確認するようにしましょう。

一方のシートベルト取り付けタイプは、自動車の大人用のシートベルトを使ってチャイルドシートを固定します。ISOFIX取付タイプとは異なり、ほとんどの自動車に取り付け可能です。複数の自動車でチャイルドシートを使う方やカーシェア・レンタカーを利用する方は、シートベルト取り付けタイプが便利です。

ただし、取り付けにはコツがいります。正しく取り付けられるか不安な方は、ISOFIX取付タイプがおすすめです。

快適性

4つ目のポイントはチャイルドシートの快適性です。例えば、座り心地の良さ。厚めで体にフィットする立体構造のクッションであれば、長時間のドライブも快適でしょう。クッション性が高く衝撃吸収性能に優れたシートであれば、子どもの頭と体もしっかり守れます。

通気性にも着目しましょう。子どもは大人よりも体温が高く基礎代謝も活発ですが、体温調整中枢の働きが未発達のため、体温調整がうまくできません。通気性の高いメッシュ素材であれば、空気が循環しやすく、夏場や長距離ドライブでも心地よく過ごせます。

また、長期間使用していると、汗や食べかす等でチャイルドシートは汚れます。シートを取り外せるタイプであれば、洗濯や掃除もカンタン。清潔な状態をキープでき、衛生面も安心です。

まとめ|140cmに満たない子どもはチャイルドシートを使用しよう

今回はチャイルドシートが必要となる子どもの年齢や、守らなかった場合の罰則・チャイルドシートの種類や選び方のポイントなどを紹介しました。

6歳未満の子どもを乗せて自動車を運転するときは、必ずチャイルドシートを着用しましょう。チャイルドシートの着用を怠ったときに事故に遭ってしまうと、チャイルドシートを使用した場合と比べて致死率は約4.6倍にものぼります。

チャイルドシートの効果を十分に発揮するには、子どもの成長・体格に合ったものを使用することが大切です。ToysRUs(トイザらス)ではチャイルドシートを豊富にご用意しております。お子さんの月齢にピッタリなチャイルドシートをご検討ください。