ベビー布団はセットで必要?商品開発担当がおすすめの選び方を解説

育児グッズ

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2023/05/11

ほとんどの時間を眠って過ごす新生児期。個人差はあるものの、寝たり起きたりを繰り返すこの時期の赤ちゃんにとって、お布団は生活の中心の場です。心身を育む赤ちゃんの眠りを、快適に優しくサポートしてあげるためには、赤ちゃん専用に設計されたベビー布団が役立ちます。しかし、ベビー布団は本当に必要なアイテムなのかどうか、悩むご家庭も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ベビー布団の必要性や選び方のポイントについて、日本トイザらスのベビー布団商品開発担当 北村倫子がアドバイスします。

<教えてくれた人>

日本トイザらス 商品開発担当 北村倫子

入社以来、15年にわたってベビー用寝具を担当。一児の母。産休・育休を挟んで復帰後、ベビー商品部からアパレル商品部に異動になるも、ベビー用寝具の担当は変わらず継続している。産後は商品開発にママ目線が加わり、より「赤ちゃんファースト」のものづくりを意識するように。 「メーカーのママさんチームと協力して、赤ちゃんの寝心地にこだわった布団をお求めやすくお届けすることに注力しています!」

入社以来、15年にわたってベビー用寝具を担当。一児の母。産休・育休を挟んで復帰後、ベビー商品部からアパレル商品部に異動になるも、ベビー用寝具の担当は変わらず継続している。産後は商品開発にママ目線が加わり、より「赤ちゃんファースト」のものづくりを意識するように。 「メーカーのママさんチームと協力して、赤ちゃんの寝心地にこだわった布団をお求めやすくお届けすることに注力しています!」

ベビー布団は赤ちゃんにとって必要なの?

畳や床に布団を敷いて寝る、日本の布団文化。使わないときはたたんで収納すれば限られたスペースを有効活用できる機能性の良さや、室内で靴を脱ぐ習慣と相まって、床布団は長く重宝されてきました。
しかし現代では、寝起きの際の動作が楽なこと、和室が減って洋室のみの自宅が増えてきたことなどから、日本でもベッドを使う家庭が多くなっています。

「赤ちゃんが生まれたら、大人用のベッドで添い寝しよう」と考える方や、「ベビー布団は使用期間が限られているのにわざわざ買うべき?」と、購入を迷う方も少なくないかもしれません。
しかし、結論から言うと、赤ちゃんの健康と安全を守るためには、ベビー布団は必須のアイテムです。その理由は、大きく4つあります。

理由1 睡眠の快適性は、生活の質に直結するから

生後間もない赤ちゃんの睡眠時間は、1日あたり14時間~22時間程といわれ、まさに「寝るのが仕事」です。合間に授乳と排泄を挟みながらも、1日の大半を寝て過ごすため、お布団の上にいる時間が圧倒的に長くなります。
1日の多くを過ごす場所は、できる限り快適であってほしいもの。大人がリビングや仕事場に自分の居場所を求めるように、赤ちゃんにとっての居心地の良さを追求して作られている、ベビー布団を用意してあげるといいでしょう。

理由2 安全性を確保できるから

赤ちゃんを専用のベビー布団に寝かせることは、安全性の面でも非常に重要です。
消費者庁が2022年にまとめた「⼦どもの不慮の事故の発⽣傾向」によれば、2016~2020年の5年間に起きた子供の不慮の事故約1,314件のうち、0歳児は350件で、0~14歳の事故全体の4分の1以上を占めています。さらに、死亡原因の内訳を見ると、ベッド内での不慮の窒息が多く発生しているそうです。

赤ちゃんの就寝中の窒息は、下記のような理由で起こります。

<就寝中の赤ちゃんに窒息が起こる理由>
・大人が使用するやわらかな低反発マットに寝かせたところ、顔が埋もれて身動きがとれなくなった
・添い寝をしていた大人が寝込んでしまい、気がついたら赤ちゃんの上に覆いかぶさっていた
・掛布団が顔にかぶさり、赤ちゃんが自分で払いのけられなかった

こうした理由から、消費者庁は「ベビーベッドを利用することで就寝時の窒息や転落などの事故を防げる」として使用を推奨するとともに、赤ちゃんの顔が寝具に埋もれないよう、硬めの敷布団やマットレスなどを使うよう呼びかけています。ベビーベッドに専用のベビー布団を組み合わせて使うことで、不慮の事故を避けられる可能性が高まります。

※消費者庁「子どもの不慮の事故の発生傾向~厚生労働省「人口動態調査」より~」(2022年)

ベビーベッドについて詳しくは以下のページもご覧ください。

ベビーベッドはいつまで使う?あると便利なケースや卒業後を解説

理由3 骨や関節の正常な発達をサポートしてくれるから

赤ちゃんの骨や関節は未発達で、とてもやわらかい状態です。そのため、大人が使うやわらかい布団に寝かせていると、体が沈み込んだり、たわんだりして、正常な発達が妨げられてしまうことも。
重すぎる掛布団、体にフィットしすぎて手足を動かしにくい毛布なども同様です。大人と同じ大きさ、重さ、硬さの布団は、赤ちゃんにとって寝具として好ましくない環境。その点、ベビー布団は、赤ちゃんに負荷をかけず、体を適切に支えるために考えられて設計されています。

理由4 清潔な環境を保てるから

赤ちゃんはとにかく汗かきです。その理由として考えられているのは、乳幼児でも大人と変わらない数の汗腺を持っているから。密集した汗腺でたっぷり汗をかくため、服やシーツが寝汗でびっしょり濡れてしまうこともあります。また、赤ちゃんは体温を調整する自律神経が発達していないため、主に発汗で体温調節をしていることも理由として考えられています。
汗をかいたままのお布団にそのまま寝かせていると、赤ちゃんの敏感な肌にあせもや肌荒れが起きたり、体が冷えたりします。そのため、こまめにお手入れしてあげる必要があるのです。

このとき、大人用の布団に赤ちゃんを寝かせていると、干すのも洗うのもひと苦労です。乾くまでに時間がかかるため、そのあいだの赤ちゃんの寝床の確保にも悩むかもしれません。
その点ベビー布団は、寝返りができず背中が蒸れてしまいがちな赤ちゃんでも快適に過ごせるよう、大人用の布団に比べて通気性や防湿性の高いつくりになっています。コンパクトで軽いので、メンテナンスにも手間がかかりません。母乳やミルクのはき戻し、おしっこの横もれなどで布団が汚れる可能性も考えると、専用のベビー布団があると便利といえます。

ベビー布団の選び方のポイント

赤ちゃんが心地良く眠るために、必要なベビー布団。しかし、「何を買っていいかわからない」「上の子のときに使っていた布団を人にあげてしまったので、一から買いそろえたい」といった声も聞かれます。
ここでは、ベビー布団選びの際によく寄せられる質問にお答えします。

ベビー布団は何をそろえればいいの?

ベビー布団に最低限必要なアイテムは、「敷布団」「掛布団」とそれぞれのカバーです。しかし、ベビー布団には赤ちゃんの汗などの湿気を吸収してくれる「キルトパット」、防水・吸水加工がされた「防水シート」があるとより便利です。メーカーによってはセット商品としてそれらが含まれた6点セットや10点セットもあります。
トイザらス・ベビーザらスのお布団で中心となっている8点セットの内容は下記のとおりです。

<ベビー布団のセット内容>
・敷布団
・掛布団
・敷布団カバー(シーツ)
・掛布団カバー
・キルトパッド(汗取りパッド)
・防水シート
・まくら
・まくらカバー

9点セット、10点セットになると、掛布団が薄手と厚手の2枚になったり、毛布が加わったりします。赤ちゃんが生まれる季節も考慮して、セット内容を選ぶのがおすすめです。

どの順番でセットしたらいいの?

「意外とわかりにくい」とママ・パパからの声が多いのが、布団をセットする順番です。一般的なベビー布団をセットする方法は下記のとおりです。

<ベビー布団をセットする方法>
1. ベッドの上に敷布団を敷く
2. 敷布団の上に防水シートを敷く
3. 汗を取るためのキルトパッドを重ねる
4. 全体を包むように、敷布団カバー(シーツ)をセットする
5. 掛布団に掛布団カバーをかける

ベビー布団の素材は何がいい?

ベビー布団で重要なのは、素材です。敷布団、掛布団の素材についてそれぞれ紹介します。

<敷布団の素材>
ベビー用の敷布団は、頭に重心があり、骨が未熟で汗かきな赤ちゃんの特性に合わせて作られているため、大人用とは構造が異なります。窒息を防ぎつつ背骨を支える適度な硬さと、湿度をこもらせないふんわりしたつくりを両立している素材を選びます。一般的には、ベビー専用の固綿の敷布団、乾きやすいポリエステル中綿、丸洗いできる3Dメッシュなどがおすすめです。

・固綿(かたわた)
固綿は、綿を圧縮して固め、周りに巻き綿を巻いた構造の敷き布団です。通常の敷き布団より硬く、体の沈み込みを抑えられます。湿気がこもりやすいため、布団を干す頻度は多めがおすすめです。

・ポリエステル中綿
ポリエステル中綿は、ポリエステルの綿で作られた敷き布団です。吸湿性にはやや劣るものの、水に強く丸洗いに適しています。

・3Dメッシュ
3Dメッシュは、立体的なメッシュ構造で、丸洗いできて速乾性が高い素材です。お値段は他素材より少し高めですが、汗の蒸れやカビなどが気になる場合におすすめです。

<掛布団の素材>
掛布団は赤ちゃんに負担の少ない、できるだけ軽量のものを選びます。寒さが気になる場合は、タオルケットなどの薄くて軽い素材のものを掛けて、温度調節をしてあげましょう。赤ちゃんに適した掛布団の素材は、テンセルや羽毛がおすすめです。

・テンセル
テンセルは、ユーカリが主原料の再生繊維。赤ちゃんのデリケートな肌に優しいソフトで滑らかな肌触りが特徴です。吸い取った湿気を素早く吸収して素早く放出するため、汗かきの赤ちゃんでも蒸れにくいでしょう。肌なじみが良く伸縮性があって体にフィットするので、冬場も赤ちゃんの体を冷えから守ってくれます。

・羽毛
軽くて保温性が高い素材といえば羽毛です。羽毛は空気をたっぷり含み、寝る人の体温を使って布団内部を温めてくれます。吸湿性、発汗性も高く、赤ちゃんの心地良い睡眠をサポート。冬の素材のように思われがちですが、クーラーを使う夏の温度調節にもおすすめです。最近では洗える羽毛も登場しています。

・ポリエステル
羽毛と同様に軽くて取り扱いやすく、最もリーズナブルなのがポリエステルです。洗濯機で丸洗いできるタイプも多く、忙しいママ・パパにはうれしいでしょう。化学繊維なので、防ダニ加工や防カビ加工、抗菌防臭加工、消臭加工をすることも可能です。ただし、吸湿性と通気性はほかの素材に劣るため、赤ちゃんの性質を考えると慎重な検討が必要です。

敷布団のサイズはどう選べば良い?

敷布団のサイズは、一般的に「ミニサイズ」と「レギュラーサイズ」に分かれています。ベビーベッドとセットで使う場合は、ベッドのサイズに合わせて選ぶようにしましょう。
コンパクトで持ち運びもしやすく、限られた時間だけ使いたい場合はミニサイズが経済的です。
一方、できるだけ長く使う予定なら、住環境が許せばレギュラーサイズがおすすめです。ベビーベッドを卒業した後も、布団として独立した状態で長く使えます。

■敷布団のサイズ比較

布団周りにあると便利なグッズは?

ベビー布団セットの置き場所を決めたら、赤ちゃんの睡眠環境の準備はひとまず完了です。しかし、もし余裕があれば、まくらにひと工夫してみてはいかがでしょうか
ベビー布団のセットにはまくらがついてくることも多いのですが、基本的にまくらはS字形の背骨を支えて体の負担を軽減するものです。背骨がC字形の新生児のうちは必要ありません。固綿や3Dメッシュの素材なら沈み込みもないので、首が座り始める3、4ヵ月頃から専用まくらを使えばいいでしょう。
ただ、寝ているときの向き癖で頭の形が変わってしまうのが心配であれば、新生児から使える「頭のかたちをよくするまくら」などを試してみる方法もあります。赤ちゃんの首への負担がない物を選びましょう。また、王冠や星形など、デザインがかわいいまくらもあります。写真映えするアイテムとして用意しておくのも良いですね。

ほかにも、ベストのような見た目で、着る毛布として活用できる「スリーパー」もあると便利です。激しく手足を動かしてもおなかが冷えず、寒い冬やクーラーが効いた室内でも安心です。

ベビー布団のお手入れと使用時の注意点は?

機能性の高いベビー布団ですが、ほったらかしはNGです。洗濯や外干しでお手入れすることを想定したものですので、小まめに洗うなど、衛生的な環境を保ってあげましょう。具体的には、下記のような点に気をつけて使用してください。

敷きっぱなしにしない

空気を通しやすく蒸れにくいのがベビー布団のメリットですが、毎日同じ場所に敷いたままで、シーツを取り換えるだけでは敷布団にカビやダニが発生するリスクが高くなります。汗や汚れを放置した掛布団も同様、においの発生源になったり、変色したりすることも……。
赤ちゃんが起きているあいだに、天日干しにしたり、日当たりが良く風通しの良い室内の椅子などを利用して乾燥させたりしましょう。ベビーベッドの柵に立てかけるだけでも、空気にさらされて湿気が逃げます。

まくらカバーやシーツはこまめに取り換える

まくらカバーやシーツ、布団カバーといった赤ちゃんの肌に直接ふれるものは、できれば毎日、少なくとも2~3日に1回は洗うことを心掛けましょう。

大人用のシーツや布団カバーを毎日取り換えるのは負荷が大きいですが、ベビー布団は手入れの頻度を考慮した乾きやすい仕様になっています。丸ごと家庭用洗濯機で洗濯できる敷布団も登場しているので、ライフスタイルに合わせて検討してください。

なお、赤ちゃんの肌を守るためにもお手入れはもちろん重要ですが、そもそもの購入時に赤ちゃんの肌に優しい素材を選ぶことがおすすめ。特に、肌に直接ふれるまくらやシーツは素材が重要ですので、コットン100%のものや、ガーゼ素材などを選びましょう。

【2023年最新】トイザらス・ベビーザらス おすすめのベビー布団

ここからは、トイザらス・ベビーザらス最新のベビー布団アイテムをご紹介します。

生地から縫製まですべて日本国内生産!基本のお布団セット
dear BABY(ディアベビー) ベビー布団8点セット アニマル

<商品概要>
商品名:dear BABY(ディアベビー) ベビー布団8点セット アニマル
掛布団:約85×115cm
掛布団カバー:約85×115cm
敷布団:約70×120×5cm
フィッティングシーツ×2:約70×120cm
まくら:約32×36cm
防水シーツ:約70×120cm
キルトパッド:約70×120cm 
対象年齢:0歳~3歳
主な素材:2重ガーゼ(綿100%)

dear BABY ベビー布団8点セットは、敷布団、掛布団、掛布団カバー、フィッティングシーツ(2枚)、まくら、キルトパッド、防水シーツの基本の8点がそろいます。敷布団とシーツ、パットを包み込むフィッティングシーツは綿100%で、肌触りも抜群です。掛布団だけではなく、敷布団も丸洗いが可能なのもうれしいポイント。安心・安全の日本製なので、赤ちゃんの肌にふれるものの品質や清潔感にこだわりたいご家庭にぴったりです。プレゼントとしてもおすすめ!

ゾウ・キリン・ライオンなどの動物が描かれた掛布団カバーは万人受けするデザイン。
赤ちゃんの頭を優しく包み込んでくれる星形のまくら。かわいい新生児期をより愛らしく写真に残せます。

<ベビーザらス限定ポイント>
ほんのりクリーム色のベースカラーに、動物たちとアルファベットが描かれた温かみのあるオリジナルテキスタイル。お洗濯の頻度が高いフィッティングシーツが、洗い替え用にプラス1枚入っています

赤ちゃんの背中スイッチの作動を防ぐお助けアイテム
dear BABY(ディアベビー) 抱っこ布団 アニマル

<商品概要>
商品名:dear BABY(ディアベビー) 抱っこ布団 アニマル
本体サイズ:約67×43cm
対象年齢:0ヵ月~3ヵ月
重さ:410g
主な素材
表地:2重ガーゼ(綿100%)
裏地:パイル(パイル部分:綿100%、基布部分:ポリエステル100%)

抱っこでぐっすり寝ていても、布団に背中が接地したとたんに起きてしまう赤ちゃんは少なくありません。dear BABY抱っこ布団は、大人の両腕に収まるサイズになっており、抱っこで寝かしつけた後のぬくもりを残しながら、そのまま寝場所へ連れて行くことができる便利アイテムです。
表面は吸水性・通気性に優れ、肌触りも良い2重ガーゼ。授乳時など赤ちゃんと密着しても蒸れにくく、快適な環境をキープしてくれます。安心・安全の日本製で、丸洗いも可能です。

夜は寝室に、昼間はリビングに……といったように、住環境に合わせてさっと移動できるのも魅力。
赤ちゃんを抱っこすることに慣れていない方でも、抱っこ布団を使うことで抱っこがしやすくなるというメリットも!

<ベビーザらス限定ポイント>
ほんのりクリーム色のベースカラーに、動物たちとアルファベットが描かれた温かみのあるオリジナルテキスタイル。優しい肌触りと軽い素材で、ママ・パパの負担も軽減します

ベビー布団で、赤ちゃんに質の良い睡眠を

一日中寝ている赤ちゃんは、睡眠が生活の中心です。赤ちゃんのために考えられた質の良いベビー布団で、汗をかいても、手足を思い切り動かしても快適な環境を作ってあげましょう。
ご紹介した注意点やポイントを参考に、ぜひご家庭にとってベストなベビー布団を見つけてくださいね。

スタッフに相談しながらベビーグッズを吟味できるハローベビーストアツアー