新生児
2023/05/11
生まれてから1ヵ月経つと、赤ちゃんは少しずつふっくらとした体つきに。ママやパパも少しずつ赤ちゃんとの暮らしに慣れてきて、そろそろ赤ちゃんを連れて近所を歩いたり、お宮参りなど外出の計画を立てたりする方もいるのではないでしょうか。一方で、成長具合やお世話の仕方などが気にかかり、不安を感じている方もいるかもしれません。
ここでは、生後1ヵ月の赤ちゃんの特徴をはじめ、お世話のポイントや、赤ちゃんを守るために気をつけたいこと、ママ自身のケアなどについてご紹介します。目の前の赤ちゃんの成長とじっくり向き合うためにも、ぜひ参考にしてみてください。
目次
生まれたその日から、赤ちゃんは授乳・睡眠・排泄を繰り返してきました。1ヵ月という短いあいだにも、例えば体重は1kg程度増えるなど、驚くべきスピードで成長しているはず。まずは、生後1ヵ月の赤ちゃんの身体的変化や特徴を見ていきましょう。
おなかから出てきたばかりのときは脚や腕が細かった赤ちゃんですが、1ヵ月のあいだに皮下脂肪は増え、グンと成長しています。身長は4~5cmくらい伸び、体重は1kgくらい増えている子が多いはず。
ただし、成長度合いには個人差がありますので、ゆったりと赤ちゃんの成長を見守りつつ、不安なことがあれば、小児科などで相談してみることが大切です。
<杉原先生コメント>
「厚生労働省などが発表している身長・体重の目安や成長曲線は、自分の子供が同年代の子供たちのどのあたりに位置しているかを見るためのものです。あくまで目安のひとつであり、正常値を表しているわけではありません。大きく生まれる子も、小さく生まれる子もいて当たり前。大切なのは、その子がその子なりに成長しているかどうかです。我が子のことは、ママが一番知っているはず。たくさんふれて、たくさん話しかけ、目の前の赤ちゃんをしっかり見る時間を大切にしましょう」
生後1ヵ月の赤ちゃんの首は、まだ据わらずにグラグラとしています。ただ、1ヵ月になると自力で顔を左右に動かして、明るい物やはっきりした色の物を追いかけるようにして見たり、話しかける人の顔をじっと見つめたりするようになります。こぶしを開いたり、ひざを曲げ伸ばししたり、手足の動きも徐々に活発になってきているでしょう。
また、この時期は、手足をビクッと痙攣するように動かし、両手指を広げてバンザイした姿勢のまま何かにしがみつこうとするような動きを見せることがあります。これは「モロー反射」といって、体の姿勢が急に変わったり、大きな音や明るい光などの刺激で驚いたりするときに起こる自然な反応です。生まれたときから備わっている原始反射のひとつで、生後半年もすれば消えてしまいますから、過度に心配する必要はありません。
モロー反射などの原始反射について詳しくは以下のページもご覧ください。
新生児の期間や特徴は?お世話のポイントやよくあるトラブルとは
ママと赤ちゃんをつなぎ、栄養や酸素を供給していたへその緒は、生後すぐに切られます。その後、一部は赤ちゃんのおへそに残り、だいたい1~2週間で自然に取れることが一般的です。
その間、大切なのは、おへその周りを湿ったままにしないこと。根元が湿った状態のままだと、細菌感染の原因になることもあります。沐浴のたびに、優しく水分を取って消毒してあげましょう。へその緒が取れた後も、お風呂上がりに1日1回しばらく消毒を続けていると、次第に乾燥して落ち着いてきます。
生後1ヵ月頃になると、起きている時間が少し長くなります。大人のように「昼間は活動し、夜になると眠る」という生活のリズムが出てくるのはまだ先ですが、母乳やミルクを飲む以外は寝ていた1ヵ月前に比べると、赤ちゃんによってはスキンシップの時間を長く取ることができるかもしれません。
次第に周囲に興味が出始める赤ちゃんが増え、「く~」などとかわいらしい甘えたような声を出す子も出てきます。また、まだ遠くまで見通すことはできませんが、20~30cm先の物は見えやすくなってきているといわれているので、できるだけ赤ちゃんの視野に入るように、顔を寄せて話しかけてあげるといいでしょう。
授乳は、赤ちゃんとママの大切なふれ合いの時間です。しかし、母乳は飲んでいる量が目に見えないため、「足りているのかな?」「飲ませすぎかな?」などと不安になることがあるかもしれません。
生後1ヵ月では、数時間おきに頻繁に授乳する方がいれば、もう少し間隔が空く方もいるはず。夜間の授乳も人によって間隔はさまざまなので、あまり一般的にいわれている回数に厳密になりすぎることはありません。授乳間隔が長い子がいたり、反対に、夜中に頻繁に起きる子がいたりして当然です。
身長や体重の伸び方がその子によって違うように、母乳を飲む量にも個人差があるので、母乳の場合は欲しがるときにあげるようにして構いません。授乳後の赤ちゃんが満足した様子で、体重もしっかり増えていれば、あまり心配することはないでしょう。
一方で、赤ちゃんの体重があまり増えない、母乳を30分以上くわえていて授乳間隔も短いといったようなことがあれば、地域の助産院や産婦人科などが開設している母乳外来に相談することも検討してみてください。
赤ちゃんの排泄は、思いのほか頻繁です。生後1ヵ月くらいなら、まだ生まれたての頃とほとんど変わらず、母乳で育っている赤ちゃんだと1日に10~15回の排便があることもあります。
中には排便の回数が減る子もいますが、いずれにせよ赤ちゃんの機嫌が良く、授乳後に満足しているようなら問題はありません。一方、おなかが張っていたり、不機嫌だったりするときは、かかりつけの小児科に相談してみましょう。
そして、うんちの色は健康のバロメーターでもあります。茶色、緑色、黄色は心配ありませんが、血の混じった赤色や黒色、胆汁の分泌不足で現れる白色は要注意。できるだけ早く小児科を受診するようにしてください。
また、排泄後は、おしり拭きで優しくおしりを拭いてからよく乾かし、清潔を保った上でおむつをつけることがポイント。汚れを落としきれていなかったり、湿った状態のままおむつをつけたりすると、湿疹やただれなど、おむつかぶれの原因になることがあります。
なお、おむつかぶれと間違えやすいものとして、皮膚疾患のカンジダ皮膚炎に注意。この場合、おむつがあたっていないくびれやしわの溝まで湿疹が出るほか、おむつかぶれと同じケアをしていると悪化する可能性があります。赤ちゃんに気になる症状があったら、自己判断は避けて専門医を受診することが大切です。
生後1ヵ月から、赤ちゃんの発育・発達の状況や、母乳・ミルクの量などを確認し、併せてママの様子や回復具合を見るための産後健診が始まります。
通常は、出産した病院やクリニックで、退院時に日時を決めて行われます。
一般的な赤ちゃんの1ヵ月健診は、下記に挙げるような項目をチェックします。これが、退院後初めての外出になる赤ちゃんやママもいるでしょう。
<1ヵ月検診での赤ちゃんのチェック項目>
・身長、体重、頭囲、胸囲
・おへその状態
・股関節脱臼の有無
・黄疸の有無
・筋性斜頸(首の筋肉に外傷があり、その影響で頭がいつも片側の一定方向を向いてしまう状態のこと)の有無
・心雑音の有無
・モロー反射の状態
・斜視の有無
<1ヵ月検診でのママのチェック項目>
・問診
・血圧
・血液検査
・尿検査
・子宮の状態、悪露の状態
・おっぱいの状態
<杉原先生コメント>
「1ヵ月健診は、ママと赤ちゃんの心身の健康状態をチェックして、必要であれば早めの支援につなげることが目的です。欠かさずに受けるようにしましょう。
また、1ヵ月のあいだに不安に感じていたこと、悩んでいることがあれば、担当する医師や助産師に打ち明けてみることをおすすめします」
「K2シロップ」は、赤ちゃんの出血性疾患を予防するお薬です。新生児のうちは、血液を凝固させるビタミンKの不足によって脳出血などを起こす可能性もあるため、K2シロップでビタミンK2を補給します。
従来は、「出生後すぐ」「退院時」「1ヵ月健診時」の3回にわたってK2シロップを内服する「3回法」が推奨されていました。しかし、2021年の日本小児科学会の調査で、3回法で内服してもまれに出血が起きることがわかり、現在では「13回法」に変更されています。出生後と退院時に病院で合計2回服用後は、自宅で赤ちゃんに飲ませてあげることが一般的です。
<杉原先生コメント>
「K2シロップは、大切な赤ちゃんの健康を守るための重要なお薬です。もし飲ませるのを忘れてしまったら、気づいた時点ですぐに飲ませるようにしてください。赤ちゃんが吐き出してしまったり、こぼしてしまったりした場合は、少量なら追加せずそのままで構いません。大量にこぼした場合は新しい物を飲ませ、不足分は1ヵ月健診のときなどに相談して適宜追加しましょう」
生後1ヵ月の赤ちゃんの健康と安全を守るには、次にご紹介するような、新生児に起こりがちな病気や事故を知り、身の回りの環境を整えておくことが有効です。併せて、赤ちゃんをお世話するママ自身の心身の健康も、大切にしましょう。
原因不明のまま赤ちゃんが急に亡くなってしまう「乳幼児突然死症候群(SIDS)」は、下記のような点に気を配ることである程度予防できるといわれています。
<乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐために注意したいこと>
・ふわふわした毛布やぬいぐるみを赤ちゃんのそばに置かない
・赤ちゃんの近くでの喫煙をやめる
・うつ伏せ寝を避ける
避けられるリスクは事前に防げるよう、あらかじめ赤ちゃんが過ごす環境を整えておくことが大切です。
1ヵ月健診を機に、お宮参りなど外出することが増えていきます。抱っこひもの扱いにはくれぐれも注意してください。
消費者庁がまとめた「子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック」では、抱っこひもを使用中に物を拾うためにかがむ動作や、バックルなどのゆるみなどを注意喚起しているほか、赤ちゃんを下ろすときの姿勢(地面に近い、低い姿勢を推奨)なども注意を呼びかけています。
主に赤ちゃんの頭(頭皮)や顔、首を中心にできる乳児湿疹(赤いポツポツや、黄色い膿のようなものなど、現れ方はさまざま)は、決して珍しいものではなく、多くの赤ちゃんに現れるものです。生後数ヵ月で自然に収まってくることが多いですが、症状が重い場合や、不安を感じる場合は病院を受診すると安心です。
赤ちゃんと2人きりの生活でママが追い詰められないよう、自治体の新生児訪問などで外とのつながりを持つことも大切です。新生児訪問は、「乳児家庭全戸訪問」「赤ちゃん訪問」など、自治体によって呼び方はさまざまですが、生後4ヵ月までの赤ちゃんがいる家庭を保健師、助産師、看護師、あるいは地域の指導員などが訪問する取り組みのことをいいます。
赤ちゃんとママの健康状態を確認するほか、育児に関する情報提供や、悩み・不安の聞き取りなどを行ってくれるので、わからないことや心配なことがあれば打ち明けてみるといいでしょう。
<杉原先生コメント>
「毎日赤ちゃんと向き合って過ごしていると、病気や事故、発達などについてさまざまな不安や悩みが生まれます。できる限りの予防や対策はすべきですが、敏感になりすぎてママが疲弊してしまうと、ママも赤ちゃんも追い詰められてしまい、いい結果にはつながりません。不安は一人で抱え込まず、できるだけ早めに第三者に相談してください」
生後1ヵ月が経つと、ベビーバスを卒業するなど、少しずつ生活に変化が現れます。生後1ヵ月の赤ちゃんのお世話について、ポイントを見ていきましょう。
生まれてからは、基本的には1日に1回、ベビーバスなどで沐浴していた赤ちゃんですが、1ヵ月健診でOKが出れば、大人といっしょのお風呂に入ることができます。ぬるめのお湯で優しくかけ湯をしてから、しっかり支えて入浴してください。
初めのうちは、親やパートナーと連携して、スムーズな入浴を心掛けるとやりやすいです。サポートを得られない場合は、自分が体を洗っているあいだも安全に赤ちゃんを待機させておく場所(できれば常に、赤ちゃんの様子を確認できるようにしておくことがポイントです)や、赤ちゃんを入浴させた後に体を拭くスペースなどを、あらかじめバスタオルを敷くなどして作っておきます(季節によっては防寒対策なども重要です)。
なお、沐浴の際に「赤ちゃんの耳に水が入ったらどうしよう」と心配になる方がいるかもしれませんが、あまり気にする必要はありません。昔は「沐浴時は耳を押さえて」と教えられていたこともありますが、沐浴によって水が耳の奥まで入ることはほぼないと考えられるため、現在は耳を押さえなくてもいいとされています。耳を押さえるより、赤ちゃんの体が滑らないように支えることを優先させるといいでしょう。
家の外に出て、外の空気や太陽の光にふれることを外気浴といいます。1ヵ月を過ぎたら、気温の変化に慣れたり、適度な紫外線でビタミンDの産生を促したりするために、少しずつ外気浴を始めましょう。
夏の昼間や冬の夕方など、日差しや気温の負担が大きい時間帯は避け、天気のいい快適な日を選んで少しずつ時間を延ばしていきます。
<杉原先生コメント>
「入浴や外気浴ができるようになると、生活リズムも急いで整えなくてはと焦ってしまう方もいるかもしれません。ですが、すべての赤ちゃんがすぐに昼夜の区別がつくとは限りません。
夜に部屋を暗くしてもなかなか寝てくれないとママも疲れてきますが、赤ちゃんが寝ているときにいっしょに寝るようにして、焦らずその子のタイミングを待ちましょう。どの子にも、朝までぐっすり寝てくれる日は必ずやってきます」
生後1ヵ月を迎える頃になると、赤ちゃんは少しずつ周囲への興味が出てきます。音が出るおもちゃをじっと見たり、声をかけると反応したりし始めるので、積極的に話しかけてスキンシップをとってみてください。
表情豊かに話しかけると、親子の結びつきが深まっていくでしょう。
赤ちゃんの爪が伸びていたら、早めに切ってあげましょう。放置していると、赤ちゃんが自分で顔や腕の皮膚などを傷つけてしまうことがあります。お昼寝中や授乳中に切れば、赤ちゃんが動いてケガをさせてしまうリスクも少ないでしょう。
それでもケアするのが怖い場合は、無理に爪切りを使わず、やすりを使って長さを調節してあげるのでも構いません。
生後1ヵ月くらいの赤ちゃんは、まだ昼夜の区別がなく、好きな時に寝て好きな時に起きています。昼夜が逆転している子も少なくありません。
ただ、1ヵ月を過ぎたら、生活リズムを整える意識を持つことは大切です。日中はなるべく部屋を明るくして普段どおりに生活し、夜になったら部屋を暗くして静かな環境を作ります。こうしてメリハリをつけることで、赤ちゃんは次第に昼夜のリズムに慣れていくでしょう。
お宮参りは、地域の氏神様に無事に生まれたことを報告し、今後のすこやかな成長を願う行事(現在では、必ずしも近所の神社に限らずに、お参りする方も増えています)です。一般的に生後1ヵ月頃に行われ、祈祷を受けたり家族で食事をしたりします。赤ちゃんと家族にとって初めての大きなイベントとなる方も多いはずですから、お宮参りの赤ちゃんの洋服を準備する、食事の場所を予約するなどすると、より印象深い思い出になるのではないでしょうか。
安産祈願とお宮参りで同じ神社などに行く方も。安産祈願について詳しくは以下のページもご覧ください。
安産祈願はいつ行う?戌の日やお参りの流れ、初穂料について紹介
産後は赤ちゃん中心の生活になるため、ママはついつい自分のことを後回しにしがちかもしれません。しかし、妊娠・出産で大きく変化し、負担がかかった女性の体は、そう簡単には元に戻りません。
1ヵ月健診を終える頃には、会陰などの痛みも減って「だいぶ回復してきた」と感じるかもしれませんが、妊娠前と同じくらいまで回復するのは、だいたい産後3ヵ月から1年程後だといわれています。
そのため、生後1ヵ月頃のママはくれぐれも無理をしすぎず、周囲の力も借りながら過ごすことが大切です。
<杉原先生コメント>
「赤ちゃんの誕生後に、ママに自分の体の状態と同じくらい気にかけてほしいのが、ご自身の心の状態です。おなかが空かずご飯が食べられない、眠る時間があるのに眠れない、自分の時間を楽しみたいと思わなくなるといったときは、うつに近づいているサインであることもあります。
特に、眠れない場合は早めのケアが必要です。落ち込みがひどくなって赤ちゃんと自宅に閉じこもってしまわないよう、パートナーや外部に助けを求めてくださいね」
産後6~8週間の「産褥期(さんじょくき)」といわれる期間は、出産で大きくなった子宮が収縮して元に戻ろうとしたり、女性ホルモンが急激に減少したりするため、特に無理は禁物です。 パートナーや両親など、周りの人に頼ってできるだけ体を休めることが、ママのスムーズな回復にもつながります。周囲に頼れる人がいない、十分な支援が受けられないといった場合は、自治体が指定する病院で受けられる産後ケアなどを活用するのもひとつの手でしょう
妊娠・出産で、一定数の女性が骨盤の痛みを経験するといわれています。妊娠中に子宮が大きくなることによって骨盤を形成する骨や靭帯、関節などが引き伸ばされ、元に戻りにくくなるからです。
また、妊娠によるホルモンの分泌が原因で靭帯がゆるみ、腰痛や恥骨付近に痛みが出る方もいます。
こうした痛みは、産後しばらくすると消えていくことも多いですが、中には痛みが長引く方も。骨盤の痛みによって歩きにくくなるなど、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
そのため、コルセットや産後腰痛ベルトを使って外側から腰を支えたり、気分転換も兼ねて骨盤矯正に通ったりして、痛みの軽減などを図るのもいいでしょう。
また、パートナーに優しくケアしてもらうのもおすすめです。妊娠中のストレスや不安、体調の変化でスキンシップが減ったまま産後の慌ただしい生活に突入し、なかなか元の関係に戻れずにいる夫婦は意外に多いもの。パートナーにマッサージしてもらったり、行動をサポートしてもらったりすることで、親密さを取り戻すきっかけをつかめるかもしれません。こうした時間を持つことで、夫婦の絆もより深まっていくはずです。
経腟分娩の場合、腟内の傷から感染症を起こすのを避けるため、一定期間はセックスを避けることが推奨されています。産後1ヵ月を過ぎ、健診で問題がなければパートナーとの性交渉も再開できます。
といっても、会陰切開の傷が痛んだり、赤ちゃんの夜泣きで睡眠不足だったりして、とてもそんな気にならないママもいるかもしれません。慣れない生活の疲れや、ホルモンバランスの変化で心身の回復が十分でないことも考えられますから、互いに相手を思いやりながら、パートナーとコミュニケーションをとって時期を決めるようにしましょう。
なお、母乳育児のママの場合、授乳中は排卵が抑えられ、生理は授乳をやめてから再開することが一般的です(中には、授乳中でも生理が再開する方もいます)。一方、授乳をしていないママの場合は、産後2~3ヵ月で月経が再開することが多いです。ただし、月経に先立って排卵することもあり、生理の再開を待たずに妊娠する可能性も十分あります。次の妊娠まで間隔を空けたい場合は、セックス再開時から避妊を忘れないようにすることが大切です。
新生児期を終えたら、いよいよ外気浴や大人といっしょのお風呂での入浴がスタートできたり、お宮参りに出掛けたり、少しずつできることが増えていきます。一方で、2~3時間置きに授乳を繰り返すママの、体とメンタルが悲鳴を上げる時期でもありますので、周囲と協力しながら赤ちゃんの成長を楽しみつつ、乗り切っていく工夫も必要でしょう。赤ちゃんが寝ている隙間時間に体を休めたり、好きな本やドラマなどを見たり、おいしいご飯を食べたりして、リフレッシュする時間も大切です。
この頃の赤ちゃんは日々目まぐるしく成長し、感動を覚える場面も多いはず。本記事でご紹介した情報も参考に、ぜひ目の前の赤ちゃんと、思う存分向き合ってみてくださいね。
監修
杉原 桂 先生
医療法人社団縁風会 理事長
ユアクリニック秋葉原 院長
昭和大学病院 小児科、千葉県こども病院 新生児未熟児科、独立行政法人国立病院機構相模原病院 小児アレルギー科などで研鑽を積み、ユアクリニックお茶の水 院長を経て、2019年よりユアクリニック秋葉原 院長。診断・治療という手段を通じて、患者さんたちを幸せにするという想いで診療にあたっている。ほか、医療系大学での講義も。
医療法人社団縁風会 理事長
ユアクリニック秋葉原 院長
昭和大学病院 小児科、千葉県こども病院 新生児未熟児科、独立行政法人国立病院機構相模原病院 小児アレルギー科などで研鑽を積み、ユアクリニックお茶の水 院長を経て、2019年よりユアクリニック秋葉原 院長。診断・治療という手段を通じて、患者さんたちを幸せにするという想いで診療にあたっている。ほか、医療系大学での講義も。